曼荼羅とは何か?日本における曼荼羅の種類

仏教美術として人気が高い、曼荼羅。

その東洋的な独特な図像は、多くの人を魅了しています。

しかし中には、「仏さんがいっぱい書かれているだけでよく分からない」と思っている人もいるかもしれません。

ただ単に眺めているだけでも面白い曼荼羅ですが、見方がわかるとより深く味わうことができます。

今回は、曼荼羅の鑑賞の仕方と、仏教的意味まで解説していきます!

 

曼荼羅の意味

曼荼羅は密教の図像

曼荼羅が生まれたのは、密教の時代、5世紀ごろからです。

日本では、最澄によって開かれた天台宗、空海によって開かれた真言宗が密教系の宗派です。

密教はヒンドゥー教の影響を大きく受けた仏教で、神秘主義的な性格を持っています。

また、現世的な利益を追求するという性質もあり、そのことについても曼荼羅に表されています。

このことを少し頭に入れておくと、曼荼羅が理解しやすくなります。

 

曼荼羅の意味

曼荼羅は、密教が持つ仏教世界を図像で表したものです。

曼荼羅は数多く作られましたが、それぞれどこに何の仏(あるいはそれに関するもの)が配置されるかが決まっています。

つまり、自由なデザインでなく、もともとある世界を表現したものなのです。

 

曼荼羅の使い方

曼荼羅は、単に美術品として作られたわけではありません。

曼荼羅を用いて、仏と一体化するという目的があります。

密教の修行の一つに、「灌頂(かんじょう)」というものがあります。

これは、頭のてっぺんから水をかけつつ、仏と縁を結ぶというものです。

この時に、地面に書かれた大きい曼荼羅に華を投げて、仏と縁を結ぶやり方がとられることがあります。

 

また、仏の世界を理解することで、仏と一体となれるという考え方が密教にはあります。

そこで行われるのが、三密という修行。

これは、身密、口密、意密の3つからなり、

身密…手で印を結ぶ

口密…真言(マントラ)を唱える

意密…仏の世界を思い浮かべる

ということをします。

この時の意密には、図像で表現された曼荼羅が活用されます。

 

日本曼荼羅の分類

両界曼荼羅

日本の曼荼羅には両界曼荼羅というものがあり、それは2つに分類されます。

1つ目が、胎蔵界曼荼羅、もうひとつが金剛界曼荼羅です。

両界曼荼羅に加え、法曼荼羅、羯磨曼荼羅、三摩耶曼荼羅の4つを合わせて四種曼荼羅と呼びます。

胎蔵界曼荼羅

胎蔵界曼荼羅は、大日経という経典に基づいて描かれています。

中央にいるのが、密教の本尊、大日如来で、その周りをさまざまな如来、菩薩が取り囲みます。

 

金剛界曼荼羅

金剛界曼荼羅は、金剛頂経に基づいて描かれています。

こちらは、同じ仏が位置を変えて何度も登場します。

法曼荼羅

法曼荼羅は、仏を表す梵字で描かれた曼荼羅のことです。

梵字はサンスクリット語を書き表すための文字で、それによって仏を象徴します。

 

三昧耶曼荼羅

三摩耶形(さまやぎょう)とは、仏を象徴するモノのことです。

仏にはそれぞれ持ち物があり、それによって仏を表すのです。

いわば「お約束」であり、ある持ち物はこの仏という風に決まっています。

それを配置し描いたのが三摩耶曼荼羅です。

 

羯磨曼荼羅

羯磨曼荼羅(かつままんだら)は、他3つの曼荼羅と違い、立体の曼荼羅です。

伽藍の中に仏の彫像を配置し、三次元的に世界を描きます。

 

まとめ

日本の曼荼羅には四種曼荼羅といって、4つの曼荼羅の種類があります。

今まで漠然と曼荼羅を見ていた方は、どれに当てはまるのか考えながら見ると、理解がより深まりますよ。

是非曼荼羅の神秘的な世界をより深くお楽しみください。