「四法印」の4つのキーワードを知れば仏教思想の基本がわかる

 

仏教の思想は数多くあり、それも時代や宗派によって違うというややこしいものです。

しかし、どんな仏教も一番最初の初期仏教から連なるものです。

そのため、初期仏教の基本的な考え方はどんな仏教にも通じています。

仏陀の説いた「四法印(しほういん)」という4つの教えは、あらゆる仏教に共通する考え方です。

仏教の基本的な考え方はこの四法印に集約されます。

「仏教の考え方を取り入れたいけど、しっかり学ぶのはしんどい」という方は、まずこの思想を知っていただければ十分です。

今回は、四法印という考え方について解説します!

 

四法印の4つの思想

四法印にはその名の通り4つの思想が含まれています。

それぞれ、「涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)」「一切皆苦(一切皆苦)」「諸行無常(しょぎょうむじょう)」「諸法無我(しょほうむが)」です。

一切皆苦を除いた他3つで三法印と呼ぶこともあります。

漢字が多くて難しそうですね笑

内容はそんなに難しくないので、ひとつひとつ解説していきます。

 

涅槃寂静

涅槃寂静とは、悟りを開き煩悩がなくなった状態を表す言葉です。

煩悩とは欲望や怒りや執着のことです。

よくない感情をなくすことで、安らかな境地に至れると仏教は説くのです。

 

涅槃というのが、煩悩のなくなった状態。

寂静というのが、安らぎの状態。

煩悩を消し去り、安らぎを得たことを合わせて涅槃寂静と言います。

仏教は修行や読経を通じて、この涅槃寂静を目指します。

 

一切皆苦

一切皆苦というのは、この世のすべては思い通りにならないという意味です。

世の中の苦として、仏陀は四苦を挙げています。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

仏教が説くこの世の4つの苦しみとは?「四苦」について詳しく解説!

世の中には苦がある。

思い通りにはいかないものだと認識するところからやっていこうというのが仏教です。

 

諸行無常

諸行無常は仏教らしい考え方です。

全てのモノは移り変わり、ずっと不変ではないということを表しています。

諸行無常の「行」とは、この世の現象すべてを意味しています。

何かが存在することや、何かが生まれては消えていくそういうすべては流動的だとしているのです。

私たちは何か存在しているものがこれからもずっとそこにあると思いがちです。

それは移り変わっていくことが怖いという感情の裏返しかもしれません。

しかし、存在するものは消え、また生まれ、作り変えられを繰り返すのが仏教的な世界の見方です。

 

諸法無我

諸法無我は、すべてのモノに固有の本質はないとする考え方です。

私たちは、何かものを見たとき、それ自体に普遍的な個性があると思ってしまいます。

例えば、スプーンを見たとき、スープをすくうように特化されていると思ってしまいます。

しかし、そうなるのはスプーンで食事をする場合のみです。

つまり、「棒の先に平たい部分がついているもの」を「食事の時に使う」場合、その本質は「スープをすくう」なのです。

では、それ以外の使い方をした場合、例えば「空き缶を叩いて音を出す」とした場合はどうなるでしょう。

スプーンの本質であったはずの「スープをすくう」は全く本質でなくなります。

つまり、「あるもの」を「どう使うか」で本質というのはコロコロ変わるものなのです。

今の一例は、縁起説という考え方に基づくものです。

詳しくはこちらで解説していますので興味があればご覧ください。

仏教の説く縁起とは?縁起の仕組みを詳しく解説

ここで重要なのは、本質というのはもともとそれに備わっているものではないということです、

本質は縁起によって移り変わるもの。

そういう考え方を諸法無我と言います。

 

まとめ

仏教の考え方の基本として、四法印を取り上げました。

四法印には、「涅槃寂静」「一切皆苦」「諸行無常」「諸法無我」の4つがあります。

この4つのキーワードを押さえておけば、仏教思想はとても理解しやすくなります。

仏教思想はあらゆる考え方に通じています。

ビジネス書を読んでいてもよく出てきます。

ぜひ仏教の基本を知って、日々の思考を深めてくださいね。